北村有
ライター
プロフィール
映画、ドラマのレビュー記事を中心に、役者や監督インタビューなども手がける。休日は映画館かお笑いライブ鑑賞に費やす
北村有の記事一覧
【“朝ドラ”「風、薫る」第11週】善意が招いた夕凪=セツ(村上穂乃佳)の暗雲 それでも自分の足で歩き出し、直美(上坂樹里)にも変化
連続テレビ小説「風、薫る」(毎週月~土曜午前8時、NHK総合ほか)第11週「凪にそよぐ」は、夕凪という名で呼ばれてきた女性(村上穂乃佳)が、魚住セツという本名を取り戻すまでの物語だった。服毒心中に失敗し、女郎屋から逃げ出したセツ。りん(見上愛)や直美(上坂樹里)は彼女を助けようとするが、逃げても、廃娼運動に加わっても、簡単には自由になれない現実がある。そんななか、思わぬ形で新聞記事が世間を動かし、セツは解放される。「急に好きにしろと言われても困る」とこぼしながら、それでもセツとして東京の町を歩こうとする彼女の姿に、この週の核心があった。
【“朝ドラ”「風、薫る」第8週】孤独な侯爵夫人・千佳子(仲間由紀恵)が吐露した“胸を失う恐怖” りん(見上愛)が夫を呼んだ理由
連続テレビ小説「風、薫る」(毎週月~土曜午前8時、NHK総合ほか)第8週「夕映え」では「患者の心に触れる」とは何かを、これ以上ないほど具体的に突きつけてくる週だった。乳がん治療で入院してきた和泉侯爵家夫人・千佳子(仲間由紀恵)は、誰も病室に入れず、看護婦見習いのりん(見上愛)さえ拒む。病院は名誉を守るため、責任を養成所に押し付けようとしていた。その魂胆を、看護指導の教師・バーンズ(エマ・ハワード)が見抜く展開もあった。看護が“世話”から“想像力”へと変わる瞬間を描いた、重要なターニングポイントだった。
【“朝ドラ”「風、薫る」第7週】日本初の看護婦見習いは歓迎されない? りん(見上愛)と直美(上坂樹里)が突きつけられた“現場の壁”
連続テレビ小説「風、薫る」(毎週月~土曜午前8時、NHK総合ほか)第7週「届かぬ声」では、ついに病院での実地研修が始まった。りん(見上愛)と直美(上坂樹里)たちは、日本初の看護婦見習いとして“この国の看護の未来”を背負っている。しかし医療の現場は、決して拍手では迎えてくれない。病院には病人の世話をする「看病婦」がいて、清潔や換気、記録の重要性といった彼女たちの学びは“余計なこと”として軽んじられる。歓迎されない場所で、彼女たちは自分たちの「看護」にどう向き合うのか。
【“朝ドラ”「風、薫る」第4週】見上愛(りん)と上坂樹里(直美)が引き受けた「自分の役割」 すべてはナースへの伏線だった
連続テレビ小説「風、薫る」(毎週月~土曜午前8時、NHK総合ほか)第4週は、りん(見上愛)と直美(上坂樹里)が、ついにトレインドナースへの道へと接続される重要な転換点となった。これまで繰り返し描かれてきた二人の境遇の差や、役割をめぐる迷いは、すべてこの週のために積み上げられていたのか、と思うほどだ。炊き出しの現場で見えた“素質”、家族との対立のなかで固まる覚悟、そして過去との決別。第4週は、二人が「誰かに与えられた役割」ではなく、「自分で引き受ける役割」を見つける物語でもあった。



















