中村千晶 ryuchellさん「自分らしさを隠していた経験があるから悩みに寄り添える」 生前語っていた思い タレントのryuchellさん(27)が7月12日、亡くなったことが判明しました。AERA 2022年9月5日号の現代の肖像では「自分らしさを隠していた経験があるからこそ、同じような悩みを持っている人に寄り添える」と語っていたryuchellさん。現代の肖像の全文を掲載します。(年齢などは当時)。 ryuchell現代の肖像 7/12
千葉望 美しい自然で育んだ感性で音を作る「共感覚」の持ち主 指揮者・沖澤のどか 指揮者・沖澤のどか。2019年にブザンソン国際指揮者コンクールで第1位となり、沖澤のどかは今、世界的にも注目される指揮者の一人だ。今年4月からは京都市交響楽団の常任指揮者にも就任。忙しい日々だが、常に大事にしているのは自然と家族との時間だ。青森で生まれ、美しい自然の中で育った。体に自然の景色や音がしみ込んでいる。四季の美しさが、沖澤の作る音に溶け出す。 現代の肖像 7/7
中村千晶 ドラマ「エルピス」で話題の俳優・岡部たかしが50歳でブレークした理由 俳優、岡部たかし。ドラマ「エルピス」のセクハラ暴言プロデューサー・村井役で、岡部たかしの名前は一気に全国に広がった。岡部自身も売れることをあきらめていた矢先の大ブレーク。だが、その演技力は高く評価されていた。俳優仲間の岩谷健司は「あれは運命的なものだった」と言う。岡部が引っ張り上げられるまで、どんな道を歩んできたのだろうか。 現代の肖像 6/30
「美しい」デザインで社会問題を提起し、解決を目指す デザイナー・社会活動家・幾田桃子 デザイナー・社会活動家、幾田桃子。ファストファッションが世界中を席巻していたとき、廃材をアップサイクルして「消耗されない美しい子ども服」をつくった。国連サミットでSDGsが採択されるよりも前から、「セールをしない」「ゴミを増やさない」「職人を守る」を貫いてきた。デザインには、人と社会を美しく変えるちからがある。職人が丁寧に仕立てた美しい服に、幾田桃子は社会へのメッセージを託す。 現代の肖像 6/23
「子どもたちに大きな不自由を強いている状況を見過ごせなかった」 UDデジタル教科書体を開発した書体デザイナー・高田裕美 書体デザイナー、高田裕美。明朝体、ゴシック体、教科書体。格調高いものからカワイイものまで、社会には無数の書体が溢れている。だが、書体によって文字の「読みやすさ」が大きく変わり、学習に不自由を強いられている子どもたちもいる。実情を知った高田裕美は、「文字のユニバーサルデザイン」に奮闘する。目指したのは、誰一人取り残さない書体の開発だ。 現代の肖像 6/16
路上生活者や被災者と目線を合わせて祈り続ける 光照院・住職・吉水岳彦 光照院・住職、吉水岳彦。葬式仏教と言われ、信仰が生活から遠のいた現在、宗教家に期待する人はどのくらいいるのだろう。その中で、朝晩の勤行を欠かさず、酒も煙草も妻帯もせず、路上生活者や被災者と目線を合わせて祈り続ける僧侶が吉水岳彦だ。東京都台東区のドヤ街山谷にある光照院の住職。阿弥陀様を心に持つ幸せを伝える役目にまっすぐに向き合う。 現代の肖像 6/9
人生の激しい浮き沈みを経て「救い」の文化の先頭に立つ 表現者・高知東生 2016年、高知東生は大麻と覚醒剤の所持で逮捕された。人生が一変した。保釈後にどう生きていけばいいのか。煩悶する中で、カウンセリングに通い、依存症の回復プログラムを受ける。その過程で初めて、抱えていた苛烈な人生を話せた。今、表現者として、生きづらい人たちの支えになりたいと思う。そのことがまた、高知を救ってもいる。 現代の肖像 5/19
ゼロからの開発で障害のギャップを縮める 日本科学未来館館長・浅川智恵子 日本科学未来館2代目館長の浅川智恵子は視覚障害がある。障害者の社会へのアクセシビリティのため研究開発をしてきた。中学2年のとき完全に失明。盲学校で勉強したが、社会でどう生きていくかを考えたとき、選択肢は少なかった。情報処理の勉強をし、ホームページ・リーダーの開発で世界を驚かす。今は社会と科学のハブになり、協創のギアを上げる。 現代の肖像 5/12
芸人の面白さを引き出す「令和のラジオスター」 お笑い芸人・向井慧(パンサー) お笑い芸人、向井慧。お笑いトリオ「パンサー」のツッコミとしてテレビで活躍しているが、向井慧の代名詞とも言えるのが、ラジオのパーソナリティーだ。四つのラジオ番組でレギュラーを持ち、「令和のラジオスター」ともささやかれる。芸人からの評価も高い。それは、常にどうしたら芸人として生き残れるか、葛藤してきた賜物でもある。天才ではないからこそ、もがいてきた。 現代の肖像 5/5
書き手も編集者も見逃したミスを拾い、著者の思いを尊重する 校正者・牟田都子 校正者、牟田都子。出版物を世に出す前に、なくてはならない存在が校正者だ。誤字脱字はもちろん、事実関係も調べあげ、間違いを指摘する。牟田都子の校正は、そこにとどまらない。著者の思いや個性を尊重し、ときには「暗がり」を残すように鉛筆を入れる。まだまだ、とも思う。天職ではない、とも言う。でも、出版業界で校正が削られがちな今、校正の存在意義を示していきたい。 現代の肖像 4/21
手配書や怪文書をまかれたことも……それでも20年間カルト問題に立ち向かえたのはなぜか ジャーナリスト・鈴木エイト 旧統一教会の2世問題や政治家との癒着を20年間追い続けてきたジャーナリスト、鈴木エイト。元首相銃撃事件以降、取材が殺到した。カルト宗教の問題は、報じれば執拗な抗議を受けることが多く、多くのメディアが取材を避けるなか、鈴木はそこに切り込むことを諦めなかった。妨害に負けず、怯まず、ときに面白おかしく。積み上げた膨大なデータと貴重な資料を手に、カルト宗教と政治家の黒い関係を明らかにしてきた。 現代の肖像 4/14
人権が守られる現場のために インティマシー・コーディネーター・西山ももこ インティマシー・コーディネーター、西山ももこ。2022年の流行語大賞にもノミネートされたインティマシー・コーディネーター。性的なシーンの撮影で俳優の権利を守る仕事だ。まだ日本には2人しかいない。そのうちの一人が西山ももこだ。声をあげることが難しい俳優のために、監督との間に入り調整する。映像業界で性被害の訴えが相次ぐが、古い価値観が浸透する業界でもある。そんな業界を女性たちと一緒に変えていきたい。 現代の肖像 4/7
「誰にもないキャリア」を作る NTT・チーフ・サイバーセキュリティ・ストラテジスト・松原実穂子 NTTのチーフ・サイバーセキュリティ・ストラテジスト、松原実穂子。サイバーセキュリティについて分析、情報収集、発信し、世界を駆け回る。国際会議に登壇し、内外のメディアに登場。ウクライナ戦争や安保三文書の改定で時流に乗り、今や講演は年100回。華やかな活躍は、ストイックに努力を続けてきた結果だ。勉強を積み重ね、人の縁を大切にする。自分に投資し、チャンスは必ずものにする。安住しない向上心が今の地位へ導いた。 現代の肖像 3/30
声の出しにくい当事者の代わりに前に出る ジャーナリスト・ドキュメンタリー監督・斉加尚代 ジャーナリスト・ドキュメンタリー監督・斉加尚代。理不尽な誹謗やバッシングがおこるたび、斉加尚代は丁寧な調査報道でその答えをきっちりと示してきた。数々の賞を受賞した映画「教育と愛国」では、教育現場や真理を追究すべき学問が政治に侵食されていく危機を描く。これは「いま」の話である。メディアの役割として「分断された世界をつなぎ直す」ために、斉加は作品を通じて警鐘を鳴らす。 現代の肖像 3/24
ウェルビーイングで働ける社会に YeeY共同創業者・代表取締役・島田由香 YeeY共同創業者・代表取締役、島田由香。ユニリーバ・ジャパンの人事トップとして、働く場所や時間を社員が選択できる「WAA」を牽引したリーダー。社員を信頼しないと成り立たない「WAA」の仕組みに反対意見もあったが、各人の選択と裁量を尊重し、成功に導いた。「人事は宇宙一面白い仕事」と公言していた“天職”を手放し、今、もっと人と社会を元気にしたいと日本中を飛び回る。 現代の肖像 3/17
川口穣 山登りを通して人の輪をつくる冒険案内人 国際山岳ガイド・近藤謙司 国際山岳ガイド・近藤謙司。国内はもちろん、エベレストなど世界七大陸最高峰やヒマラヤ、ヨーロッパアルプスに「普通の」登山者を案内する「冒険案内人」。国際山岳ガイド・近藤謙司は、ただ、山に登らせるだけでなく、メンバーの輪をつくり、旅全体を楽しませる山のエンターテイナーでもある。心底わくわくし、ときめく体験を独り占めしたくない。その思いを受け取った冒険者たちは、今日も近藤と一緒に山頂を目指す。 現代の肖像 3/10
国籍・LGBTQ…くくりを超えて自分の言葉で伝える タレント・コラムニスト・小原ブラス タレント・コラムニスト、小原ブラス。この1年、ロシア出身のタレントとして何をしても批判され、それを上回る応援の言葉も受けてきた。日本で育ったロシア人は、何を発言したらいいのか。苦悩し、熟考し、たどりついた思いがある。ロシア、関西人、性的少数者。そんなくくりは超越し、自分だけの視点と言葉で発信を続ける。 現代の肖像 3/3
車いすだからって諦めない、固定観念をぶち破りたい 車いすYouTuber・渋谷真子 車いすYouTuber、渋谷真子。家業を継ぐため、茅葺職人の修業中に屋根から落下。脊髄損傷により、車いすでの生活を余儀なくされた。でも、渋谷真子は常に冷静だった。事故直後も、体の動かない姿を自撮り。すぐに前向きにどう生きていくかを考えた。今はYouTuberとして、排泄から性についてと、包み隠さずさらけ出す。障害者に対する固定観念をぶち破りたい。 現代の肖像 2/24
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