中国人エリートは日本人をこう見る
中国で日本車が売れなくなっている。影響は部品メーカーにまで及ぶ。「尖閣ショック」と呼ぶメディアもあるようだが、ぼくは「石原不況」と呼ぶべきだと思う。この際、責任の所在をはっきりさせよう。 もっとも、すべての中国人が反日感情を抱いているかというと、そうでもない。すべての日本人が中国嫌いではないように。 中島恵の『中国人エリートは日本人をこう見る』は、中国人若手エリート約百人に聞いた、日本観・日本人観である。 びっくりしたのは、小泉元首相の人気がけっこう高いという話。靖国神社参拝で対立の種を蒔いた張本人ではないか、と思ったが、小泉のように白黒はっきりするほうがわかりやすいということらしい。人気があるからといって、靖国神社参拝に賛成している中国人が多いということではない。 登場するのは日本への留学生をはじめエリートたちだ。高い教育を受け、経済的にも恵まれている。都会育ちで、家庭環境もいい。 彼らは冷静に日本と日本人、中国と中国人、そして世界を見ている。日本はいい国だといい、日本人に対してもよい感情を持っている。中国のGDPが日本を追い抜いたことについても浮かれてはいない。国民一人当たりではまだ大差があるからだ。「中国に負けた」「日本はもうダメだ」と悲愴感ばかりの日本人よりもずっとクールである(と、つい自虐的に悲愴感にひたってしまう)。 しかし、親日的なのがエリート層だということに注意を払わなければならない。貧しい、地方の、高い教育を受けられない人びとは、反日的な感情を抱いているだろう。それは中国社会の矛盾かもしれないし、もしかするとその矛盾を政治が利用しているのかもしれない。 国家間の対立を煽って状況がよくなることなどあり得ない。歴史を振り返ればそれは明らかだ。暴走老人よりも中国人エリートと手を結び、新しい日中関係を築いていくべきだ。




















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