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週刊朝日

第1216回 脱走の「達猫」も穏やかな老後過ごす
第1216回 脱走の「達猫」も穏やかな老後過ごす わが家の白猫チュノ(写真、15歳)は子どものころからやんちゃな男の子。  毎朝、外に出せとワーワー鳴いて、庭に出るとあっという間に遠くに行ってしまい、夜まで帰ってこない日もしばしばでした。  ある寒い冬、思わぬ事件が起きました。  その日は午前0時過ぎまで待っても、とうとう帰ってこなかったのです。あくる朝、ぽとっという足音とともに帰ってきたのですが、なんと、前足の指先からは鮮血が出ていました。  右足には罠がついていました。罠を仕掛けた人が朝見つけてチェーンを刃物で切ったようです。  病院で罠の本体を切ってもらいました。指先は自分で噛みちぎったのだろうとのこと。その傷よりも、最初はたいした傷に見えなかった罠がかかっていたところの化膿がひどくなり、足を失うかもしれないという宣告まで受けました。  看護の甲斐あって危機をまぬがれ、治った後はまた相変わらずの外遊び……。  そんな彼にも10歳ごろから強敵が現れ、痛手を負って帰るようになりました。そこで、鳴き叫んでも外に出さず、縁側の網戸もテープで固定しました。  しかし彼は網に爪を掛けて全身を使い、渾身の力で開けて脱走する始末。戸締まりしたつもりでも、うっかり閉め残したところでもあろうものなら、いつの間にか脱走。彼は、脱走の達人ならぬ「達猫」なのです。  近年の猛暑は老体には厳しいようで、もうだめかと思うほど衰弱し、私を心配させました。絶対に脱走させまいと家中の網戸を両面テープでしっかりと固定したところ、最近は諦(あきら)めておとなしくしています。  午前中にリードを付けてのお散歩、午後のお昼寝。夜はお布団に入り朝まで就寝。彼は老後を穏やかに過ごしています。

この人と一緒に考える

死してなお踊れ 一遍上人伝
死してなお踊れ 一遍上人伝 名家の生まれながら、全てを投げ捨て、「踊り念仏」で民衆を救おうとした一遍上人の評伝。著者は大杉栄などアナキストを近作で描いてきたため、鎌倉時代の宗教家を取り上げるのには違和感を抱いたが、一遍こそ元祖アナキストというのが著者の持論だ。支配されることを嫌い、やりたくないことを拒否し、何も欲しない。開宗も望まない。とはいえ、民衆は欲にまみれた現世からどうすれば自由になれるのか。一遍の答えはシンプルだ。空っぽになればよい。全部捨てて踊り狂えばいい。アナーキズムの視点で一遍の人生を辿ることで、存在を急に近く感じることができる。

特集special feature

    金正男暗殺をプロが徹底分析「北朝鮮の犯行ならば、金正恩が知らないということはあり得ない」
    金正男暗殺をプロが徹底分析「北朝鮮の犯行ならば、金正恩が知らないということはあり得ない」 猛毒の神経剤VXで殺害された、北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(キムジョンナム)氏(45)。実行犯の女2人を操ったとされるのは、在マレーシア北朝鮮大使館員、高麗航空の職員ら北朝鮮籍の男7人。謎が深まる事件を坂井隆・元公安調査庁部長と平岩俊司・関西学院大学教授が読み解く。
    “激安国有地”の森友学園 安倍夫妻と「愛国」理事長
    “激安国有地”の森友学園 安倍夫妻と「愛国」理事長 3月の自民党党大会で総裁任期延長を決定し、安泰のはずの安倍政権がグラついた。昭恵首相夫人が名誉校長を務め、一時は「安倍晋三記念小学校」という名称で寄付金集めをしていた学校法人森友学園への国有地払い下げ問題に火がついたのだ。野党の追及に安倍首相は動揺を隠せず、「私と妻を侮辱した」と逆切れ。本誌も徹底追及する。
    草間彌生“命の限り”活躍誓う「新しい世界を開拓したい」
    草間彌生“命の限り”活躍誓う「新しい世界を開拓したい」 クサマヤヨイの名前を知らない人はもはやいないだろう。1950年代から世界のアートシーンの第一線に立ち、87歳を迎えた現在も、毎日8時間以上描きつづける前衛芸術家。2016年には、米TIME誌「世界で最も影響力がある100人」に日本人として唯一選ばれている。集大成とも言える個展『「草間彌生 わが永遠の魂」YAYOI KUSAMA:My Eternal Soul』に際し、特別インタビューとともに、横顔に迫った。

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