週刊朝日
第1212回 ゴロゴロ喉鳴らし、抱かれるマシロ
出会いは4年前の動物病院での譲渡会です。たくさんの猫がいる中、ほかの猫と遊ぶ元気な子がマシロ(写真、雌)でした。 鼻先がとんがっていて横顔がとてもキュート。目は雲一つない澄んだ空のような色、一目惚れでした。 「その子、猫ちゃんとは仲良しなんですが、人にはなかなか……」と言う看護師さんにもシャーシャーと威嚇。近くで見ると耳は汚く、目頭から鼻にかけては涙のあとで真っ黒。お世話もさせないくらい人嫌いなのだろうと思い、ならばなおさらここに長くはいさせられない!と決心しました。 聞くと福島からの避難猫だとか。はるばる福島から横浜まで来て、いろいろあって警戒するのでしょう。 うちには先住猫のルークがいましたが、マシロとは4カ月の年の差なので大丈夫だろうと思い、翌日、マシロを家に迎えました。 初めての環境でマシロはカーテンに隠れていたのですが、翌日、にゃーにゃーと助けを求める声に、慌てて行ってみると、落ち着ける場所を探していたのか、マシロが机と壁に挟まれて出られなくなっていました。 私に気づき、威嚇をするかと思いきや、にゃーにゃーと助けを求めます。なのに何とか助けるとカーテンの中に逃げ込む……。 そんなマシロも4歳になりました。相変わらず人は苦手で私と旦那以外には懐きませんが、嫌いだった抱っこは、ゴロゴロ喉を鳴らし、うれしそうに目を細めます。食後はご機嫌で、おなかをみせてまたゴロゴロ。 一時期はストレスで背中の毛を抜くことがありましたが、今は背中は元通りになりました。当初は放射能の影響なども心配でしたが、のびのびしているマシロを見るうちに、そんな心配も消えました。これからもずっと、のびのびと長生きしてもらいたいと思います。
特集special feature
消えゆく沖縄 移住生活20年の光と影
著者は沖縄出身の両親を持ち、大阪で生まれ育った。2000年代初頭の沖縄ブームの火付け役と呼ばれたが、移住20年を迎えた今、「沖縄を離れたい」と言って憚らない。 観光立県を掲げながら本土以上に再開発を進め、山を切り崩し、海を埋める。ショッピングモールが乱立し、伝統文化や土着の信仰は形骸化した。本土を敵視しながらも、依存し、「沖縄らしさ」を自ら壊していく現実に、著者はもどかしさを隠さない。 沖縄は表層で語ると叱られ、深入りすると火傷する特殊な場所という。沖縄に戦後70 年の矛盾が詰まっている事実は重いが、本土からの差別や基地への視線は変わらない。 ある土地の価値は外部の視点からもたらされる。沖縄の変貌に対する理解も必要だろう。絶望からは何も始まらないのだから。




















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